ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)とは、1968年にカリフォルニアで設立されたアウトドアブランド。
「最低何度まで耐えられる」という表示を初めて行ったブランドとしても有名で、機能性の高いウェアを展開していました。当時、アメリカ西海岸はヒッピーたちの中心の地となっており、生活様式から離れて放浪する彼らにとって、機能性の高いアウトドアブランドは欠かせないアイテムとなり、ノースフェイスの人気もブームと共に高まっていきました。
この記事では、今もなお愛され続けるアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」の人気の理由を探ってみたいと思います。

ノースフェイスの人気の理由について

ノースフェイス人気の理由 画像
ノースフェイスの人気の理由について

アウトドアスタイルをファッションと最初に認識したヒッピー

1960年代ごろまで、機能的なアウトドアスタイルは、ファッションとは無縁の「道具」そのものでした。そんなアウトドアスタイルを最初にファッションとして認識した若者が、1960年代のヒッピーでした。
「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は1966年にアメリカのカリフォルニアで最初のストアをオープンし、オープニングイベントではアメリカのロックバンド「グレイトフル・デッド」が演奏をし、店内には有名ミュージシャン「ボブ・ディラン」のポスターが貼られていたといわれています。また、1970年代までにアメリカ西海岸で設立した「パタゴニア」や「グレゴリー」なども、同様にカウンターカルチャーの背景をもつアウトドアブランドです。
これらのアウトドアブランドは、生活様式から離れて、ナチュラルに生きることを志したヒッピーに共鳴し、支援するために生まれました。

若者に愛されたアウトドアブランド「ノースフェイス」

1970年代には、ベトナム戦争から復員したアメリカの若者たちがヒッピー文化に触れ、ノースフェイスのウェアを纏い、バックパックを背負って海外を旅しました。1980年代後半になると、ヒップホップを中心とするサブカルチャーに認められ、機能性の高いノースフェイスのウェアは人々の生活に溶け込んでいきました。1993年には、当時有名だったヒップホップグループの「Wu-Tang Clan(ウータン・クラン)」のミュージックビデオにノースフェイスのジャケットが登場し、その後も様々なラッパーがノースフェイスのウェアを着たことで、若者の文化に深く浸透していきました。
そして現代では、本格的なアウトドアを楽しむ人に限らず、たまに趣味で山登りやキャンプをする程度の人、日常のほとんどを街で生活する人でさえも、アウトドアブランドのウェアを着こなしています。

親友との冒険映画

「ザ・ノース・フェイス」の創業者ダグラス・トンプキンズと、プライベートでも仲が良いといわれている、アメリカの有名アウトドアブランド「パタゴニア」の創業者イヴォン・シュイナードは、1968年、サーフィンやスキー、登山をしながら16mmカメラで旅の様子を記録したドキュメンタリームービー「Fun Hog」を制作しました。そして彼らは、その旅の途中で当時はまだ2度しか達成されていなかったアルゼンチン南部のパタゴニア地方のアンデス山脈にある山「フィッツ・ロイ」の登頂にも成功します。この「フィッツ・ロイ」はパタゴニアのブランドロゴにも使用されている山です。
伝説の冒険映画となったこの旅を、現代の青年が追体験し、雄大な自然の中で彼らが感じたものを明らかにしていくドキュメンタリー映画「180°SOUTH」が2009年に製作されています。

ダグラス・トンプキンズが遺したメッセージ

2015年12月8日、チリ南部のパタゴニア地方ヘネラル・カレーラ湖で、乗っていたカヤックが高波と強風にあおられ転覆し、ノースフェイスの創業者ダグラス・トンプキンズは帰らぬ人となりました。1968年にノースフェイスを売却した後は、ほかのアパレルブランドを運営しながら世界中を冒険していました。カヤックには、幸いにも無事だった彼の親友であるイヴォン・シュイナードも同乗しており、ふたりが最後の瞬間まで冒険をともにしていたというニュースは、世界中のファンに大きな悲しみと感慨をもたらしました。
ノースフェイスを設立したときにダグラスが掲げたスローガンNever Stop Exploring(探検をやめるな)最後まで探検をやめなかった彼の人生と想いは、これからも人々に語り継がれていくことでしょう。

まとめ

この記事では、ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)が人気の理由を探ってみました。現在も、幅広い年齢層で支持されているノースフェイスですが、その人気のルーツが1960年代のヒッピーにあると思うと感慨深いですね。機能性も高く、ファッションとしても楽しめるデザイン性も備えたノースフェイスのウェアは、これからも多くのファンを魅了し続けることでしょう。

当店では、ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)のアイテムを取り扱い中です。ブランド品の査定価格は相場の変動や付属品の有無により大きく変動しますので、掲載価格は参考程度にお考えください。売却をご検討中のアイテムや、使っていないアウターやバッグなどがございましたら、お気軽に当店アウトドアブランド担当バイヤーにご相談ください!
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image source:goldwin.co.jp

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