「アーカイブ」と呼ばれるブランドは数多くありますが、どのブランドが評価されているのか、どの年代やデザイナーの作品に注目すべきかまで把握している人は多くありません。
結論から言うと、アーカイブブランドとして評価されるかどうかは「ブランド名」だけでなく、「誰が」「いつ」「どのコレクションで」発表したかによって決まります。同じブランドでも、デザイナーの在籍時期やシーズンが異なれば評価は大きく変わります。
本記事では、国内外の代表的なアーカイブブランドを紹介しながら、評価される年代・デザイナー・コレクションまで詳しく解説していきます。

アーカイブを知るうえで重要なのは、ブランド名だけで判断しないことです。同じブランドでも、デザイナーや発表された年代、コレクションによって市場での評価は大きく異なります。まずは「ブランド×年代×デザイナー」の視点を持つことで、本当に価値のあるアーカイブが見つけやすくなります。
- 国内外の代表的なアーカイブブランド一覧
- ブランドごとに注目される年代・デザイナー・コレクション
- アーカイブアイテムを見るときに確認したいポイント
- 年代や復刻品を見分けるための基本的な考え方
アーカイブブランド一覧表
まずは、代表的なアーカイブブランドと、主に注目されている時期・デザイナー・特徴を一覧で確認しましょう。同じブランド内でもアイテムやシーズンによって評価は異なるため、以下は全体像をつかむための目安です。
海外の代表的なアーカイブブランド一覧

| ブランド | 主な注目時期 | 注目デザイナー | 代表的なコレクション・特徴 |
|---|---|---|---|
| Raf Simons ラフ・シモンズ | 1990年代後半~2000年代前半 | ラフ・シモンズ | Riot Riot Riot、Consumed、ユースカルチャー |
| Maison Martin Margiela メゾン マルタン マルジェラ | 1988~2009年頃 | マルタン・マルジェラ | 本人期、初期タビ、アーティザナル、脱構築 |
| Helmut Lang ヘルムート・ラング | 1990年代~2000年代前半 | ヘルムート・ラング | ミニマル、ボンデージ、テクニカル素材 |
| Dior Homme ディオール オム | 2000年代前半 | エディ・スリマン | 細身のテーラリング、デニム、レザー |
| Alexander McQueen アレキサンダー・マックイーン | 1990年代~2010年 | リー・アレキサンダー・マックイーン | Highland Rape、Voss、バムスター |
| Rick Owens リック・オウエンス | 2000年代以降 | リック・オウエンス | レザー、ドロップクロッチ、彫刻的なシルエット |
日本の代表的なアーカイブブランド一覧

| ブランド | 主な注目時期 | 注目デザイナー | 代表的なコレクション・特徴 |
|---|---|---|---|
| NUMBER (N)INE ナンバーナイン | 1990年代後半~2009年 | 宮下貴裕 | 音楽、グランジ、ロック、宮下本人期 |
| UNDERCOVER アンダーカバー | 1990年代後半~2000年代 | 高橋盾 | 裏原宿、パンク、グラフィック、物語性 |
| Yohji Yamamoto ヨウジヤマモト | 1980~1990年代 | 山本耀司 | 黒、ドレープ、非対称、反モード |
| COMME des GARÇONS コム デ ギャルソン | 1980~1990年代 | 川久保玲 | 前衛性、身体表現、こぶドレス |
| ISSEY MIYAKE イッセイ ミヤケ | 1980~1990年代 | 三宅一生 | 一枚の布、プリーツ、素材・技術開発 |
| HYSTERIC GLAMOUR ヒステリックグラマー | 1990~2000年代前半 | 北村信彦 | ロック、アメリカンカルチャー、Y2K |
一覧を見ると、アーカイブとして評価されるポイントはブランドごとに大きく異なることが分かります。単に知名度だけで判断するのではなく、注目される年代やデザイナー、代表的なコレクションまでセットで見ることが、自分に合ったアーカイブを探す第一歩です。
LIFEの買取サービス
海外の代表的なアーカイブブランド
海外のアーカイブブランドを掘り下げるうえでは、単に「有名なブランドかどうか」だけでなく、どのデザイナーが、どの時代に、どのようなコレクションを発表したのかを見ることが重要です。
特に1990年代から2000年代にかけては、現在のファッションにも大きな影響を与えたデザイナーやコレクションが数多く登場しました。当時のオリジナルアイテムは流通数が限られているものも多く、現在ではコレクターズアイテムとして探されているケースもあります。
ここでは、海外ブランドの中でもアーカイブ市場で注目される代表的な6ブランドについて、評価される年代やコレクションとあわせて見ていきましょう。
ラフ・シモンズ

1995年設立。90年代後半〜2000年代前半の「Riot Riot Riot」「Consumed」「Radioactivity」など初期コレクションが特に高く評価されており、ユースカルチャーとメンズウェアを融合させた先駆けとして知られます。パンクやニューウェーブなどの音楽カルチャーからの影響を色濃く反映したグラフィックプリントや、細身のテーラードシルエットが特徴で、コレクターの間では発表シーズンごとに通称で呼び分けられることも多いブランドです。2022年11月にブランド終了が発表されて以降、新規供給が完全に止まったことでアーカイブとしての希少性がさらに高まっています。

ラフ・シモンズの歴史やコレクションについてはこちらの記事で紹介しています!
メゾン マルタン マルジェラ

メゾン マルジェラは、マルタン・マルジェラによって1988年に設立されました。アーカイブ市場では、創業者本人が手がけた1988~2009年頃の作品が「本人期」「マルタン期」と呼ばれ、初期のタビ、アーティザナル、デコンストラクションを象徴する衣服などが注目されています。ナンバリングコードは1997年に導入されたため、初期作品の年代確認では数字タグだけに頼らず、無地タグや縫製仕様なども含めて判断する必要があります。その後のジョン・ガリアーノ期、2025年に始動したグレン・マーティンス体制とは、それぞれ作品の背景と評価軸が異なります。

マルジェラは本人期のアーカイブだけでなく、現在まで継続するTabiなどのシューズや5ACをはじめとするバッグにも安定した需要があります。特にシューズはモデルや素材、サイズ、バッグはモデルや状態によって買取価格が変わるため、アイテムごとの相場を確認することが大切です。LIFEではマルジェラのシューズ買取相場・バッグ買取相場も公開しています。
ヘルムート・ラング

1986年設立。ミニマルなシルエットと機能素材の組み合わせで90年代モードを牽引し、後のブランドにも大きな影響を与えました。透明素材やテクニカルファブリックを用いたブルゾン、バックパックスタイルのバッグなど、当時としては先鋭的なアイテムを多く発表しています。2005年にブランドの所有権がプラダグループへ移り、本人が退任して以降のプロダクトとは評価が大きく分かれるため、年代の見極めが重要です。

ヘルムート・ラングは「本人期かどうか」が査定でも重要なポイントになるブランドです。特にアストロバイカージャケットやMA-1、パラシュート系のアイテムなどは、モデルや年代によって高く評価される可能性があります。LIFEでも本人期のアーカイブを含めて買取を行っており、代表モデルの相場はヘルムート・ラング買取ページでご確認いただけます。
ディオール オム

エディ・スリマンが手がけた2000年代(2001〜2007年)のスキニーシルエットが、現在のメンズファッションの原型として高く評価されています。極端に細身に絞ったパンツやライダースジャケットは、それまでのメンズウェアの標準的なシルエットを一新し、ロックバンドやミュージシャンの私服・ステージ衣装としても多く採用されました。購入・売却時には「スリマン期」かどうかのタグ確認が特に重要になります。

ディオール オムのアーカイブでは、まずデザイナーとシーズンを確認することが重要です。なかでもエディ・スリマン期のデニムやレザージャケット、テーラードアイテムなどは現在も探しているファンが多く、モデルによって評価が異なります。LIFEではエディ期を含む過去の買取実績や相場をディオール オム買取ページで公開しています。
アレキサンダー・マックイーン

1992年デビュー。「Highland Rape」「Voss」などコンセプチュアルなショーで知られ、2010年の急逝までのコレクションが特にアーカイブとして評価されています。腰履きのパンツ「バムスター」や、骨格をモチーフにしたアクセサリーなど、ファッション史に残る手法を数多く生み出しました。本人在籍期(1992〜2010年)と後任サラ・バートン期とでは評価軸が異なります。

アレキサンダー・マックイーンは、本人が手掛けた時代と後任デザイナーの時代で評価軸が異なるため、年代やシーズンの確認が欠かせません。特に本人期の作品はデザインだけでなく、コレクション背景まで含めて評価されるケースがあります。スニーカーや洋服などを含む現在の取扱いについてはアレキサンダー・マックイーン買取ページもご覧ください。
リック・オウエンス

1994年ブランド設立。ダークでゴシック的な世界観と独自のシルエットで一貫したファンを持ち、シーズンごとの「〇〇期」(例:LUXOR期、バウハウス期)で語られることが多いブランドです。股上を極端に落とした「ドロップクロッチ」パンツや、レザー・ファーを多用したアウターなど、他ブランドにはない造形言語を確立しています。デビュー当初からブレのない世界観のため、他ブランドと比べて発表年による評価の落差が小さい点も特徴です。

リック・オウエンスは特定の年代だけでなく、シーズン名やモデル、素材、メインライン・DRKSHDWといったラインの違いまで見て評価することがポイントです。定番モデルでも仕様によって市場価値が変わるため、一点ずつ確認する必要があります。ブランドについて詳しく知りたい方はリック・オウエンスの解説記事、実際の取扱い例はリック・オウエンス買取実績をご覧ください。
日本の代表的なアーカイブブランド
日本のデザイナーズブランドにも、海外のコレクターから高く評価されているアーカイブが数多く存在します。特に1980年代から2000年代に発表された作品には、現在のファッションにも影響を残すコレクションや、当時のストリート・音楽カルチャーを象徴するアイテムが少なくありません。
ただし、日本ブランドも「古ければ価値がある」というわけではなく、年代やシーズン、展開ライン、アイテムによって評価は大きく異なります。初期作品や特定のコレクションが突出して評価されるブランドもあれば、Y2Kブームを背景に近年再評価が進んでいるブランドもあります。
ここでは、国内を代表する6つのアーカイブブランドについて、それぞれ注目したい年代や特徴を紹介していきます。
ナンバーナイン

NUMBER (N)INEは、1996年に宮下貴裕氏が設立。ロックやミリタリー、ヴィンテージを融合したデザインで2000年代のドメスティックブランドブームを牽引しました。特にデニムラインは当時から高く評価されており、ダメージ加工やパッチワークを多用したシグネチャーピースは今も根強い人気があります。2009年のブランド終了以降、市場での流通量が限られているため希少性が高まっています。

ナンバーナインのアーカイブを見る際に、特に押さえておきたいのが宮下貴裕氏が手掛けていた時代です。デニムやTシャツなど同じカテゴリーでも、発表されたシーズンやデザインによって評価が変わります。人気コレクションのアイテムは探しているファンも多いため、タグや年代、モデルを確認したうえで査定することが重要です。LIFEでの取扱いや買取実績についてはナンバーナイン買取ページをご覧ください。
アンダーカバー

1990年、高橋盾氏が設立。パンク・ホラー・アートを軸にしたコレクションで知られ、特に90年代後半〜2000年代前半のアーカイブが高く評価されています。裏原宿の中心的存在として、当時のカルチャー誌やストリートスナップにも頻繁に登場し、初期のTシャツやクマモチーフのアイテムはコレクターズアイテム化しています。近年人気のUNIQLOとのコラボライン「UT」は現行の量産ラインであり、アーカイブとして評価される90年代〜2000年代のメインラインとは区別して捉えておきましょう。

アンダーカバーは、年代だけでなく「何期の作品か」まで分かるとアーカイブとしての価値を判断しやすくなります。特に初期作品やSCAB期をはじめ、ブランドを象徴するコレクションには現在も高い関心が集まっています。年代ごとのテーマや代表作を詳しく知りたい方は、アンダーカバーのコレクション年表もあわせてご覧ください。
ヨウジヤマモト

Yohji Yamamotoは1981年にパリコレクションで発表され、従来の西洋的な服作りに対する新しい価値観を示しました。アシンメトリーなシルエットで「Japanese Avant-garde(日本的な前衛芸術)」を象徴するブランドの一つです。平面裁断や布のドレープを活かした「布と身体の間に空間を作る」デザインで、当時のパリのモード界に衝撃を与えたことで知られています。「Y’s」「Yohji Yamamoto Pour Homme」などライン展開が多いブランドでもあり、本人在籍の初期〜中期のコレクションが特に評価対象になります。adidasとのコラボラインY-3は現行ブランドのため、評価軸はメインラインとは異なります。

ヨウジヤマモトは展開ラインが多いため、査定では「いつの作品か」だけでなく、Yohji Yamamoto Pour Homme、Y’sなどどのラインのアイテムなのかを確認することも重要です。アーカイブから近年のコレクションまで評価軸が異なるため、一点ずつ見極める必要があります。LIFEでの取扱いや買取実績についてはヨウジヤマモト買取ページをご覧ください。
コム デ ギャルソン

COMME des GARÇONSは、1969年、川久保玲氏によって設立。「なぜ黒?」と評された1981年のパリコレデビュー以降、一貫して前衛的な作品を発表しています。中でも1997年春夏コレクション「Body Meets Dress, Dress Meets Body」(通称「こぶドレス」)は、身体にわざとこぶ状のパッドを入れたデザインでファッション史に残る問題作として語られ、今もアーカイブコレクターの間で特に人気の高いシーズンです。「コム デ ギャルソン オム プリュス」など多数のラインが存在し、ライン単位・年代単位での評価も重要です。

コムデギャルソンはライン数が非常に多いため、「COMME des GARÇONSだから高い」と一括りにすることはできません。特にオム プリュスでは、シーズンテーマやデザイン、アイテムによって評価が変わるため、コレクションまで確認した査定がポイントです。コムデギャルソン オムプリュスの買取ページでは、取扱アイテムや買取情報について詳しくご紹介しています。
イッセイ ミヤケ

1970年、三宅一生氏が設立。「一枚の布」という思想から生まれるプリーツやテクノロジーを用いた素材開発が特徴で、創業期〜プリーツプリーズ登場期(1993年〜)のアイテムが特に評価されています。生地を裁断してから縫製し、その後にプリーツ加工を施すという独自の製法で知られ、ニューヨーク近代美術館(MoMA)にも作品が収蔵されています。バッグライン「BAO BAO ISSEY MIYAKE」は現行ラインのため評価軸が異なります。

イッセイミヤケはデザインだけでなく、素材や加工技術にも注目したいブランドです。年代やラインによって特徴が異なり、プリーツアイテムをはじめ、当時ならではの素材使いや造形が見られる作品はアーカイブとして注目されます。LIFEでは洋服を中心に幅広く取り扱っていますので、現在の取扱情報はイッセイミヤケ買取ページも参考にしてください。
ヒステリックグラマー

1984年設立。ロックンロールやアメリカンカルチャーを取り入れたグラフィックデザインで90年代のストリートシーンを牽引しました。90年代〜2000年代初頭のプリントTシャツやジャケット類が特に人気です。近年はY2Kファッションの再流行に伴い、当時のプリントTシャツやデニムが海外の古着市場でも改めて注目を集めています。

ヒステリックグラマーは、Y2Kや90年代ファッションへの関心が高まるなかで、過去のグラフィックTシャツやデニム、ジャケットなどにも改めて注目したいブランドです。査定では年代だけでなく、プリントやモチーフ、コラボレーション、アイテムの状態なども評価を左右します。現行品を含めた取扱いについてはヒステリックグラマー買取ページをご覧ください。
「アーカイブブランド」の解釈のしかた
「アーカイブブランド」という言葉は広く使われていますが、単に昔のブランドや古着を意味するわけではありません。実際には、過去のコレクションが現在も評価され、特定の年代・シーズン・デザイナーに継続的な需要があることが重要です。
アーカイブを正しく理解するためには、「古いかどうか」ではなく、「なぜその作品が今も評価されているのか」という視点が欠かせません。ここでは、アーカイブブランドを判断する際に押さえておきたい3つのポイントから、その意味を整理していきます。
過去のコレクションが再評価されているブランドである

アーカイブブランドとは、発表から10年以上が経過したコレクションが現在も高く評価され、市場で継続的に取引されているブランドを指します。特に90年代〜2000年代前半のモード系ブランドが対象になりやすく、当時のショー映像やルックブックが海外のヴィンテージメディアで繰り返し紹介されることで再評価が進んでいます。近年はInstagramのアーカイブ専門アカウントが特定シーズンのピースを発掘・紹介する動きも活発で、フリマアプリの相場に直接影響を与えるケースも見られます。
ブランド自体ではなく「年代・シーズン・デザイナー」をチェックする

同じブランドでも、評価されるのは特定の年代やシーズン、デザイナーの在籍期であることがほとんどです。例えばディオール オムは、エディ・スリマンが在籍した2000〜2007年のコレクションと、後任クリス・ヴァン・アッシュ以降のコレクションとでは市場評価が大きく異なります。同様にメゾン マルジェラも、創業者本人が手がけた「本人期」と、ジョン・ガリアーノが就任した2014年以降とでは、求められる文脈やコレクターの層自体が違います。ブランド名だけで価値を判断すると、実際の相場と乖離することがあるため注意が必要です。
古いアイテムがすべて「アーカイブ」になるわけではない

単に古いというだけでは「アーカイブ」としての評価対象になりません。デザイナーの代表作か、コレクションのテーマ性が明確か、市場での需要があるかという3点が重要な判断軸です。同じ90年代のブランド服でも、量産型の百貨店ブランドの一般ラインと、デザイナーの思想が反映されたショーピースとでは相場が10倍以上異なることも珍しくありません。年代の古さだけを基準にせず、「誰の、どの時期の、どんなコレクションか」を確認する視点が欠かせません。

アーカイブアイテムの価値は、ブランド名や年代だけで一律に決まるものではありません。同じブランドでも、デザイナーやシーズン、コレクション、アイテムの希少性によって査定額が大きく変わる場合があります。特に代表的なコレクションや本人期の作品は、背景まで把握したうえで評価することが重要です。売却を検討する際は、タグや品番、購入時期など年代を判断できる情報を残しておくと、より適正な査定につながりやすくなります。
アーカイブブランドを見るときに注目したいポイント
アーカイブアイテムは、ブランド名だけで判断すると年代や価値を取り違えることがあります。購入前の確認や手持ちアイテムの整理では、次のポイントを順番に確認しましょう。
デザイナーの在籍期

創業者や著名なクリエイティブディレクターの在籍期は、アーカイブを分類する基本情報です。デザイナー交代によってシルエットや素材、ブランドの方向性が変わるため、公式の沿革やコレクション年表と照らし合わせて、誰が手がけた時期の作品かを確認します。退任年だけでなく、就任発表年と最初のコレクション発表年が異なる場合にも注意が必要です。
代表的なコレクション・シーズン

アーカイブ市場では、ブランド全体よりも特定のコレクションに人気が集中することがあります。ショーの名称、発表年、シーズン表記、ランウェイでの着用ルックを確認すると、一般的な商品か、そのシーズンを象徴するショーピースかを見分けやすくなります。
ブランドタグ・品質表示タグ・品番

ブランドタグや品質表示タグは、年代・ライン・生産国を確認する重要な手がかりです。品番の書式、タグのフォント、会社名、住所、洗濯表示は時期によって変わる場合があります。ただし、タグが切り取られている商品や、古いタグを模した復刻品もあるため、タグだけで断定せず、縫製、素材、付属パーツ、公式資料など複数の情報を組み合わせて判断しましょう。

年代確認では、タグ全体と品番が読める写真を残しておくと便利です。ブランドによって品番の読み方は異なるため、1つの情報だけで決めず、公式年表や過去のルックと照合してください。
オリジナルと復刻品

人気デザインは、後年に公式のリイシューや復刻として再発売されることがあります。復刻品にも商品としての価値はありますが、当時のオリジナルとは素材、寸法、縫製仕様、品番、タグ、生産国などが異なる場合があります。商品名が同じでも評価軸は同一ではないため、販売年と仕様を確認して区別しましょう。
状態と補修歴

古い衣服では、色褪せ、黄ばみ、加水分解、コーティングの剥離、虫食い、パーツ交換などが起こります。補修によって着用しやすくなっていても、オリジナルの生地やパーツが失われると資料的な評価が変わる場合があります。傷や汚れの有無だけでなく、どの部分がどのように補修されているかまで確認することが大切です。
実際の成約相場

出品価格は売り手の希望額であり、実際の市場価値と一致するとは限りません。フリマアプリやオークションの販売済み・落札済み履歴、専門店の販売実績など、複数の成約事例を比較して実勢相場を確認しましょう。同じブランド・年代でも、ショーピースと一般商品、サイズ、状態、付属品の有無によって評価は大きく異なります。
アーカイブアイテムの査定では、ブランド名だけでなく、デザイナーの在籍期、シーズン、タグ、オリジナルか復刻か、状態や補修歴などが確認されます。売却を検討している場合は、アーカイブブランドの取扱実績があり、年代やコレクションまで確認できる専門店へ相談しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q代表的なアーカイブブランドは何ですか?
海外ではラフ・シモンズ、メゾン マルジェラ、ヘルムート・ラング、ディオール オム、アレキサンダー・マックイーン、リック・オウエンスなどが挙げられます。日本ではNUMBER (N)INE、UNDERCOVER、Yohji Yamamoto、COMME des GARÇONS、ISSEY MIYAKE、HYSTERIC GLAMOURなどが代表例です。ただし、ブランド全体ではなく、特定の年代・デザイナー在籍期・コレクションが評価される点に注意してください。
Q
アーカイブとして評価されやすい年代はいつですか?
アーカイブとして評価されやすい年代はいつですか?
一律に何年以上という基準はありません。ブランドの創業期、象徴的なデザイナーの在籍期、代表コレクションの発表年、デザイナー退任前後などが注目されます。1990年代後半~2000年代前半に人気が集まるブランドは多いものの、1980年代の日本ブランドや、比較的新しいコレクションが評価される例もあります。
Qアーカイブブランドの年代やシーズンはどうやって調べますか?
ブランドタグ、品質表示タグ、品番、購入時の記録を確認し、公式の沿革やコレクションアーカイブ、過去のルックと照合します。タグが欠損している場合は、素材、縫製、ボタンやジップ、生産国など複数の情報から判断します。確証がない場合は、年代を断定せず専門店へ確認するのが安全です。
Q初心者が選びやすいアーカイブブランドはありますか?
国内流通が比較的多く、年表やタグ情報を調べやすいUNDERCOVER、COMME des GARÇONS、Yohji Yamamotoなどは候補になります。最初から幅広いブランドを集めるより、興味のある1ブランドを決め、代表コレクションとタグの変遷を把握してから範囲を広げる方法がおすすめです。
Qオリジナルと復刻品はどう違いますか?
オリジナルは当時のシーズンに発売された商品、復刻品は後年に同じデザインや着想をもとに再発売された商品です。素材、シルエット、縫製、品番、タグ、生産国などが変更される場合があり、市場での評価も異なります。見た目だけでは判断しにくいため、販売年と仕様を確認してください。
まとめ
アーカイブブランドの魅力は、単に「古い服」というだけではなく、その時代のデザイナーの思想やカルチャー、ブランドを象徴するコレクションそのものを楽しめることにあります。ラフシモンズやメゾンマルタンマルジェラ、ヘルムートラングといった海外ブランドから、ナンバーナイン、アンダーカバー、ヨウジヤマモト、コムデギャルソンなどの国内ブランドまで、現在も高く評価されるアーカイブは数多く存在します。
ただし、アーカイブの価値はブランド名だけでは判断できません。同じブランドでも、「誰が手掛けたのか」「いつ発表されたのか」「どのコレクションのアイテムなのか」によって評価は大きく変わります。購入する際にはデザイナーの在籍期やシーズン、タグ・品番、オリジナルと復刻の違い、状態、実際の成約相場まで確認することが大切です。こうした背景まで知ることで、単なる古着選びではなく、自分が本当に価値を感じられる一着を見つけやすくなるでしょう。
ブランド古着専門店LIFEでは、国内外のデザイナーズブランドやアーカイブアイテムを幅広く取り扱っています。アーカイブは年代やコレクションによって市場価値が異なるからこそ、ブランド名だけではなく、デザイナーやシーズン、希少性、現在の市場相場まで踏まえた査定が重要です。「昔購入したアイテムの価値を知りたい」「クローゼットに眠っているアーカイブを売却したい」という方は、ぜひLIFEのブランド専門アドバイザーへご相談ください!
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