【最新版】ジョン・ガリアーノの現在は？Dior時代からマルジェラでの復活までを徹底解説

ファッション業界の伝説的デザイナーとして知られる「ジョン・ガリアーノ（John Galliano）」。

ディオールの黄金時代の立役者としてファッション界に衝撃を与えますが、2011年にはスキャンダルで解雇されてしまいます。しかし世界は彼を見放さず、2014年にメゾンマルジェラのディレクターとして華麗に復活を遂げ、2024年の退任に至るまで、波乱万丈の人生を歩んできました。

こちらの記事では、ジョン・ガリアーノが成し遂げてきた功績や、失墜からの復活を遂げた彼の軌跡をご紹介いたします！

ジョン・ガリアーノは自身のブランドだけでなく、ディオールやメゾンマルジェラなど、名だたるブランドを牽引してきました！彼がファッション界にもたらした影響は、今もなお語り継がれています。

伝説のデザイナー、ジョン・ガリアーノとは？

伝説のデザイナー、ジョン・ガリアーノ（John Galliano）とは何者なのか。
こちらでは、ジョン・ガリアーノの軌跡を辿りながら、彼がファッション界で「伝説」とされる理由を、詳しく紐解いていきます。

波乱万丈な経歴とプロフィール

「オートクチュールの魔術師」や「ファッション界のファンタジスタ」など、数々の異名を持つジョン・ガリアーノ。

彼は、1960年11月28日ジブラルタルで生まれ、幼少期にロンドンへ移住します。母親の洗練された装いに影響を受け、早くからファッションに興味を抱いた彼は、名門セントラル・セント・マーチンズでファッションを学び、卒業制作の「Les Incroyables」コレクションは大きな注目を集めました。

大胆なカッティングやストーリー性のあるコレクション、そして誰にも真似できない独自の感性。1990年代から2000年代にかけて、彼が生み出した圧倒的なビジュアルと自由な発想力は、ファッション界に革命を起こしました。

キャリアの原点：セントラル・セント・マーチンズでの伝説

アレキサンダー・マックイーンやステラ・マッカートニーなど、これまでに多くの有名デザイナーやクリエイティブリーダーを輩出してきたイギリスの名門ファッションスクール「セントラル・セント・マーチンズ」。ジョン・ガリアーノは、この名門大学を1984年に首席で卒業しました。

卒業制作では、フランス革命にインスパイアされたというコレクション「アフガニスタンとヨーロッパの理想｣と、革新的なデザインが注目を集めた「Les Incroyables（レ・アンクロワイヤーブル）」を発表しました。
前者のコレクション「アフガニスタンとヨーロッパの理想」をロンドンのブティック「ブラウンズ」のショーウィンドウで展示し、好評を呼んだことがきっかけで、ブラウンズと５年間の契約を結ぶことになりました。

母親の影響でファッションに興味を持ったジョン・ガリアーノは、セントラル・セント・マーチンズのテキスタイル科に入学しましたが、途中でモード科に移籍したという経緯もあります。

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自身の名を冠したブランド「John Galliano」について

ジョン・ガリアーノは、卒業の翌年の1985年、自身の名前を冠したブランド「John Galliano」を立ち上げました。

ブランドのコンセプトと象徴的な「ニュースペーパー柄」

「John Galliano（ジョンガリアーノ）」のブランドコンセプトは、歴史的要素と現代の最先端を融合させ、独創的なスタイルを確立しました。バロック様式やヴィクトリアン調からインスピレーションを得て、豪華な刺繍やレース、フリルなどを用いたインパクトのあるデザインが特徴的です。

そして、ブランドを象徴するデザインのひとつに「ニュースペーパー柄」があげられます。この柄は、名前通り新聞の紙面をモチーフにしたグラフィックデザインで、80年代末〜90年代初頭の「galliano」ラインで初めて登場しました。
このニュースペーパー柄には、ジョン・ガリアーノがファッション自体を「装飾」ではなく、社会的・文化的なメッセージを伝える手段として考えたことで生み出され、当時のファッションショーでは観客やメディアに強烈な印象を与えたといわれています。

そしてこの柄は、今なおブランドのアイコン的存在として大切にされています。

「John Galliano」は、歴史の美しさと斬新なアイデアをミックスしたスタイルが魅力的なブランドです。

DIOR（ディオール）での黄金期と突然の解任

ジョン・ガリアーノは1996年から2011年まで、ディオール（DIOR）のクリエイティブディレクターを務めました。その在任期間は「黄金期」と称されるほど注目を集めた彼が解任されるに至るまで、ディオールで積み上げた実績をご紹介いたします。

ジバンシィを経て、ディオールへの衝撃的な抜擢

自身のブランド「John Galliano」で資金難に苦しむ中、LVMHのベルナール・アルノーに才能を見出され、1995年、ジバンシィ（GIVENCHY）のデザイナーに就任しました。その翌年、前任のジャンフランコ・フェレに続き、フランス人以外として初のディオール（DIOR）のデザイナーに就任しました。

当時、低迷続きだったディオールを数々のアイデアと演出で復活させ、ブランド人気を高めるとともに、ファッション界に大きな影響を与えました。また、オートクチュールのコレクションでは、ヴェルサイユ宮殿でショーを開催したり、フランス王室の豪華なドレスをモダンにアレンジした作品を披露するなど、驚くべき演出を見せました。

ジバンシィでの経験を経て、斬新な才能が評価されたことが、ディオールのクリエイティブディレクターに抜擢されるきっかけとなりました。

「オートクチュールの魔術師」が開花させた才能

ジョン・ガリアーノはディオールのクリエイティブディレクターとして、劇場のようなランウェイショーや
ドラマティックなコレクションを数多く手掛けました。

2009年春夏オートクチュールコレクションのランウェイショーは、宮殿の大広間を思わせるセットで開催され、18世紀の宮廷文化やバロック様式からインスピレーションを得た豪華絢爛なドレスが次々と登場しました。
音楽や照明もドラマティックに演出され、まるで物語のような世界観を表現した舞台は、創業者クリスチャン・ディオールが築いた伝統的な「エレガンス」を尊重しながらも、現代的なスタイルが見事に融合したショーだったと、世界から高く評価されました。

このように、彼が服作りを単なるデザインとしてだけでなく、「芸術」として捉え、歴史ある伝統的なシルエットや装飾を取り入れながらも斬新な素材使いや大胆なカッティングで、見るものを魅了する作品を生み出してきました。

ジョン・ガリアーノは、独創的なデザインと卓越した技術で才能を開花し、「オートクチュールの魔術師」として名を馳せました。

2011年、スキャンダルによる突然の解任劇

2011年2月、パリのカフェで人種差別的な発言をした動画が拡散されてしまい大きな批判を浴びました。
まさに絶頂期にいた彼は、直ちに公の場で謝罪したものの、このことがきっかけでディオールのディレクターを解任、自身が立ち上げたブランドも事実上の活動停止に追い込まれました。

当時、ファッション界の頂点に立つクリエイティブディレクターとして世界的に高く評価されており、彼の突然のスキャンダルと解任は業界にとって衝撃的な事件となり、多くのファンや関係者に大きなショックを与えました。

マルジェラでの劇的な復活

スキャンダル以降、表舞台から姿を消していましたが、メゾンマルジェラ（Maison Margiela）でのディレクター起用をきっかけに、劇的な復活を果たし、その才能を再びファッション界に轟かせることとなります。

表舞台から姿を消した数年間

ジョン・ガリアーノは、スキャンダル後、精神的な苦悩からリハビリ施設に入所し、ファッション界から孤立する厳しい時期を過ごしました。
その間、デザイナーのオスカー・デ・ラ・レンタをはじめ、彼の才能を信じる仲間たちの支援が、復活への希望となりました。周りからの支えがあって、マルジェラでの劇的な復活へとつながっていったのです。

2014年「メゾン・マルジェラ」のクリエイティブ・ディレクターに就任

2014年、ジョン・ガリアーノが「メゾンマルジェラ（Maison Margiela）」のクリエイティブディレクターに就任したことは、ファッション界にとって衝撃的なサプライズでした。
マルジェラは匿名性を重んじており、デザイナー個人の名前など前面に押し出さず、ブランドの作品そのものに焦点を当てることで知られています。そんな中で、ジョン・ガリアーノを迎え入れたことは、彼の才能がいかに高く評価されているかの証明とも言えるでしょう。

ジョン・ガリアーノの就任は、ブランドの匿名性という伝統と、彼の独創的な才能が融合する新たな挑戦として、ファッション界のみならず世界中から大きな注目を集めました。

マルジェラでの作風の変化と高い評価

ジョン・ガリアーノは、ディオール時代の豪華絢爛なスタイルとは対照的に、創業者のマルタン・マルジェラが築いてきた脱構築的なデザイン哲学を継承しつつ、自身の詩的な感性を融合させた新しいスタイルを確立しました。

2021年秋冬コレクションでは、マルジェラの象徴的な「分解と再構築」の手法に加え、彼ならではのドラマティックな色彩とシルエットが融合し、強い印象を残しました。
インタビューでは「裏地はいつも隠されているけど、そこには美しいものがある。それは私たちを脱構築へと駆り立てるものの一部。」と語り、このコレクションを通じて、ジョン・ガリアーノは自身の感性を活かしつつ、マルジェラの哲学を新たな形で表現していると、高く評価されました。

マルジェラ退任「アーティザナルコレクション」

ジョン・ガリアーノは、2023年末にメゾンマルジェラのクリエイティブディレクターを退任し、その任期を終えました。彼の最後のコレクションとなった「アーティザナルコレクション」は、マルジェラの伝統と彼の独創性が見事に融合した傑作だと評されています。

開催されたファッションショーは、まさに一つの芸術作品のようだったと称賛されました。ジョン・ガリアーノは、まさに有終の美を飾ってメゾン・マルジェラでのキャリアを締めくくり、新たなステージへと歩み出すことになります。

新たなステージへ踏み出すことは彼自身の意思によるものでしたが、多くのファッション関係者に惜しまれつつ退任を迎えました。

【最新】ジョン・ガリアーノの現在

ジョン・ガリアーノは、2024年12月に10年間在籍したメゾンマルジェラでの任期を終え、新たなステージへと進んでいます。今の彼の様子を、少しだけ覗いてみましょう。

ジョン・ガリアーノの2025年最新情報

2024年には自身のドキュメンタリー映画「ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー」が公開され、彼のキャリアの軌跡や様々な葛藤、そしてスキャンダルからの復活の過程が描かれました。

現在、ジョン・ガリアーノは新たな挑戦に向けて準備を進めていると言われており、今後の動向が注目されています。

ジョン・ガリアーノに関するよくある質問

まとめ

ジョン・ガリアーノは、ファッション界に革命をもたらした伝説的デザイナーとして、その輝かしい才能と劇的な人生で多くの人々の注目を集めてきました。スキャンダルによる挫折を乗り越え、メゾンマルジェラでの復活を果たした彼の軌跡は、挑戦と再生の象徴でもあります。新たなステージへ踏み出した彼のこれからの動きにも目が離せません。

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