エルメスやユニクロUでその名を世界に広めたデザイナー、クリストフルメール(Christophe Lemaire)。
彼の手掛けるデザインは、シンプルでありながら洗練された美しさを持ち、着る人の個性を引き立てます。ファッション界で高く評価される理由は、素材へのこだわりとタイムレスなデザイン哲学にあります。
今回は、クリストフ・ルメールの経歴やブランド遍歴、そしてユニクロU・エルメス時代に見せた代表的なデザインの魅力を、プロの視点から詳しく解説します!
クリストフルメールとは|世界的ファッションデザイナーの基本情報
ミニマルで洗練されたスタイルを浸透させた、デザイナーのクリストフルメール。
上質な素材選びと機能美を融合させた服作りで、数々のブランドを成功へ導いてきました。
トレンドに左右されず、着る人の個性を引き出すデザインは、現代ファッションの理想形とも言われています。彼が手掛けるコレクションは、フランスらしいエレガンスと実用性を見事に両立しており、世界中のファッション愛好家から高い支持を得ています。
ここでは、そんなルメールの基本情報とその魅力の原点を詳しく見ていきましょう。
デザイナー・クリストフルメールの基本プロフィール

クリストフルメール(Christophe Lemaire)は、1965年4月12日生まれのフランス人ファッションデザイナーです。
フランス東部のブザンソン出身で、現在は自身のブランド「LEMAIRE(ルメール)」を展開する一方、ユニクロUのアーティスティックディレクターとしても活動しています。
元々は文学を専攻しており、フランス文学以外にも三島由紀夫など日本文学も読んでいたそうです。
美術専門学校在籍中にミュグレーにてアルバイトをはじめ、ファッションの楽しさを知り、ファッションへ転向。その後イヴ・サンローランなどにも携わり、1990年にルメールが誕生されました。2002年にはラコステ、2011年から2015年にはエルメスのクリエイティブディレクターを務めております。
ルメールのデザイン哲学は、華美な装飾よりも「日常に溶け込む上質さ」を重視すること。エルメスのウィメンズアーティスティックディレクターとしての経験や、ラコステで培ったスポーティーな感性が、現在のユニクロUの洗練されたスタイルにも活かされています。
現在は、パリを拠点にLEMAIREとユニクロUの双方で活躍し、世界のファッションシーンに多大な影響を与え続けています。

クリストフ・ルメールは、ファッションにおける『静かなラグジュアリー』を体現するデザイナーです。
彼の服は、一見シンプルでありながらも、カッティングや生地の落ち感、縫製の美しさに確かな技術が感じられます。
特にユニクロUでは、ハイブランドと同等の完成度を手に取りやすい価格で実現し、多くのファッションファンに「日常を豊かにする服」を届けています。
ルメールの作品は、流行を追うよりも『長く着る価値のある一着』を求める方にこそおすすめです。
ファッション界における影響力と評価

クリストフ・ルメールは、世界のファッション界において『ミニマリズムの旗手』とも称される存在です。
彼が手掛けるデザインは、過度な装飾を排しながらも、計算されたシルエットや上質な素材使いによって高い完成度を誇ります。
その美学は、一見シンプルに見えても奥行きがあり、日常の動作や身体のラインを美しく見せる構築的なデザインとして評価されています。
こうした「控えめな贅沢さ」は、世界中のファッション誌や業界人から支持を集め、ルメールの名を確固たるものにしました。
ルメールは自身のブランド「LEMAIRE」において、パートナーであるサラ=リン・トランと共にデザインを手掛けています。
二人が生み出すコレクションは、柔らかな色合いとナチュラルな素材感を軸に、現代的なライフスタイルに寄り添う服として世界中のセレクトショップで高い評価を受けています。
ビジネスウェアからデイリーユースまで、どんなシーンにも自然に馴染むバランス感覚こそが、ルメール作品の真価といえるでしょう。
ルメール買取サービス
クリストフルメールの経歴とキャリア|エルメス・ラコステでの功績
クリストフルメールは、フランスを代表するファッションデザイナーとして、長年にわたり世界のモード界に大きな影響を与えてきました。
そのキャリアは多岐にわたり名門ブランドでの経験を経て独自のスタイルを確立しています。
彼が築き上げたデザイン哲学は、ラグジュアリーでありながら日常に溶け込むリアルクローズとして、多くの人々から支持を集めています。
そんなクリストフルメールの功績キャリアをご紹介いたします。
初期キャリア|文学から美術、そしてファッションの世界へ

クリストフルメールは当初、文学を専攻していましたが、次第に造形や色彩への関心を強め、美術の道へと進みます。
フランスの名門美術大学「アトリエ・セーブル(Atelier de Sèvres)」で学び、芸術的な感性と構成力を磨いたことが、後のファッションデザインにおける基盤となりました。卒業後は、ミュグレー、イヴ・サンローラン、ジャン・パトゥ、クリスチャン・ラクロワなど、当時のトップメゾンでアトリエ経験を積み、服作りの本質と高いクラフトマンシップを身につけます。
そして1990年、わずか25歳という若さで自身のブランド「ルメール(LEMAIRE)」を設立。パリを拠点に発表した初期コレクションは、シンプルでありながら構築的なデザインが注目を集め、瞬く間にファッション業界の注目株となりました。ルメールの作品は、派手さよりも静けさとバランスを重視するスタイルで、90年代のトレンドに新しい方向性を提示したと評価されています。
この時期に培われた美術的感性とアトリエでの経験は、後のエルメスやユニクロUといった国際的なプロジェクトにおいても、デザインの根底を支える重要な要素となりました。
『文学的な思想と美術的な構成力、そして卓越した職人技』
それらが融合したルメールのキャリアは、まさに『知性と感性が共存するデザイン』の象徴といえるでしょう。
ラコステ時代(2002-2010)|ブランド復活の立役者

2002年、クリストフルメールはラコステのアーティスティックディレクターに就任しました。当時のラコステは、ブランドとしての方向性がやや曖昧になりかつての輝きを失いつつありました。そんな中でルメールは、ブランドの本質である「スポーティーエレガンス」を再定義し、新しい世代にも共感されるスタイルへと導いていきます。
彼が手掛けたデザインは、テニスウェアを起源とするラコステの伝統を尊重しつつも、より洗練された現代的な要素を取り入れたものでした。従来のカジュアルウェアに上品さを加えることで、ファッション性と機能性を両立。結果として、ブランドイメージは「スポーツブランド」から「ライフスタイルブランド」へと進化を遂げました。
この変革によってブランドの売上も回復し、ラコステは再び世界の注目を集め、クリストフルメールは「ラコステを復活させた男」として称賛されます。
ラコステ復活の立役者|デザインによるブランド再生
クリストフルメールがラコステのアーティスティックディレクターを務めた2002年から2010年の期間は、ラコステにとってまさに転換期でした。
彼はブランドの原点を見つめ直しながらも、時代の空気を読み取る鋭い感性で斬新で色彩豊かなカラーリングをクラシックなポロシャツに落とし込み、新たな生命を吹き込みました。伝統的なスポーツスタイルを継承しながらシルエットを洗練させ、素材や色使いにモダンな要素を取り入れ、ラコステを再び『ファッションとしてのブランド』へと再定義させました。
このアプローチは、ラコステが長年持っていた「テニスウェアブランド」という印象を超え、都会的で知的なイメージへと刷新することに成功しております。特に、上質なコットン素材の活用や落ち着いたカラーパレットの提案は、ブランドの新たな方向性を象徴しています。ルメールの改革により、ラコステは一過性のトレンドに流されない普遍的な魅力を持つブランドへと成長しました。
彼の在任期間中に培われた「伝統を守りながら革新を生む」姿勢は、後のエルメス時代や自身のブランドLEMAIRE、そしてユニクロUのコレクションにも色濃く反映されています。まさにラコステ時代は、クリストフルメールのキャリアにおける重要な転機であり、彼のデザイン哲学が明確に形を成した時期といえるでしょう。
ラコステ時代の代表作|スポーツとファッションの融合

ラコステ時代のクリストフルメールは、スポーツウェアの持つ「機能性」とファッションが求める「美しさ」を高次元で融合させた革新的なデザインを数多く生み出しました。軽やかな素材や伸縮性のある生地を用いながらも、フォルムはエレガントでシルエットには確かな美意識が宿っています。
特に注目すべきは、ポロシャツやスウェットといった定番アイテムへの再解釈です。彼は、ラコステの象徴ともいえるポロシャツに新しい命を吹き込み、シンプルながらも都会的なデザインへと昇華させました。
また、この時期に生み出された機能的かつ美しいデザインの数々は、後のユニクロUコレクションにも大きな影響を与えています。ルメールがラコステで確立した「機能美」という概念は、ユニクロでの「LifeWear(ライフウェア)」の思想と見事に重なり、彼のキャリア全体を貫くルメールの原点ともなりました。

クリストフルメールがラコステ時代に示した最大の功績は、「スポーツ=機能」から「スポーツ=美学」へと価値観を転換させた点にあります。
従来のスポーツウェアに宿る快適さをそのままに、洗練されたラインと素材選びで「上品に着こなせる日常服へ」と昇華させたことは、当時のファッション業界において極めて先進的でした。
彼のデザインは、動きやすさを損なわずに美しさを表現するという矛盾を解消し、ファッションの本質を改めて問い直すきっかけを作ったといえます。
ラコステで培われたこのバランス感覚こそ、今日のユニクロUに通じるルメールスタイルの原点なのです。
エルメス時代(2010-2015)|マルジェラ後任という重責

クリストフルメールは、2010年から2015年にかけてエルメスのウィメンズプレタポルテ部門のアーティスティックディレクターを務めました。
彼が就任した当時のエルメスは、マルタン・マルジェラやジャン・ポール・ゴルチエといった個性派デザイナーの時代を経て、新たな方向性を模索していた時期でした。
その後任という極めて重い役割を担いながらもルメールは見事にその期待に応え、エルメスの伝統的なエレガンスを再定義することに成功します。
彼の手掛けたエルメスコレクションは、派手な演出よりも素材の質感やシルエットの美しさを前面に押し出した静謐なスタイルが特徴でした。
上質なカシミアやシルク、リネンなど極上の素材を贅沢に使用しながらも、無理のないラインと控えめなカラーリングで、エルメスが持つ『本物のラグジュアリー』を提案しました。
ブランドの核である職人技とクラシシズムを尊重しつつ、現代女性のライフスタイルに寄り添うリアリティを持ったコレクションを展開しました。
エルメスでの功績|伝統と革新の融合

クリストフルメールがエルメスのウィメンズプレタポルテ部門で、アーティスティックディレクターを務めた2010年から2015年の間、彼はブランドの伝統を深く尊重しながらも現代的な感性を巧みに取り入れることに成功しました。
マルタン・マルジェラやジャン・ポール・ゴルチエといった前任者たちが個性と前衛性でドメスティックなデザインを彩ったのに対し、ルメールはあえて「静けさ」と「本質美」を重視したアプローチを採用し、エルメスが持つ職人技と品質の高さを基盤によりナチュラルでエフォートレスな方向へと舵を切りました。
エルメス退任の理由|自身のブランドへの専念

2014年、クリストフルメールは突如としてエルメスのウィメンズプレタポルテ部門アーティスティックディレクターを退任することを発表しました。
世界的ブランドのデザインを手掛け、業界内外から高い評価を受けていたタイミングでの決断に多くのファッション関係者が驚きを隠せませんでした。
彼がその理由として挙げたのは、自身のブランド「ルメール(LEMAIRE)」に専念するためという、極めてシンプルで誠実なものでした。
クリストフルメールの退任は、エルメスにとっても一つの時代の終わりを意味しましたが、同時に彼自身が真に自由な創作の場を得た瞬間でもありました。
その後のルメールの躍進やユニクロUでの成功を見ると、この決断がいかに彼のデザイナー人生にとって重要だったかが理解できます。

クリストフルメールのエルメス退任は、一見すると大胆な決断に見えますが、彼の哲学を知る者にとっては自然な流れでした。
ルメールは常に「静かな美しさ」と「個人のライフスタイルに寄り添う服」を大切にしており、その理念をより純粋な形で追求するために、自身のブランドへ軸足を移したのです。
エルメスでの経験によって培われたクラフトマンシップと、クリストフルメールの持つ現代的な柔軟さは、相互に作用しながら進化を続けています。
彼の歩みは、ファッションを「作品」ではなく「生きるための道具」と捉える姿勢の象徴であり、業界における一つの理想的なモデルケースといえるでしょう。
自身のブランド「LEMAIRE(ルメール)」の魅力と特徴
エルメス退任後、クリストフルメールが創作の場となったのが、自身のブランド「LEMAIRE(ルメール)」です。1990年に立ち上げられたこのブランドは、流行や派手さを追うことなく、時を超えて愛される日常着を提案し続けています。
ラコステを再起させ、マルジェラやジョンガリアーノといった奇才デザイナーの後任も成し遂げたルメールが自身の名を冠にするほど、全身全霊を注ぐブランドとは、どのようなブランドかを解説いたします。
ブランドコンセプト|「一生永く着られる服」という哲学

ルメール(LEMAIRE)の中心にあるブランドコンセプトは、「一生永く着られる服」という理念です。
そこには、移り変わる流行に左右されず、自分のスタイルを大切にする人々へのメッセージが込められています。過剰な装飾や主張を排し、シルエットと素材そのものの美しさを追求することで服が持つ「静かな力」を最大限に引き出しています。
ルメールのデザインは、シンプルでありながら奥深い構築美が特徴です。シャツやトレンチコート、パンツなど、一見ベーシックなアイテムでも、生地の質感やドレープの出方、縫製のラインに至るまで細部に徹底した計算が施されています。身にまとった瞬間に自然と身体になじむよう設計されており、時間が経つほどに味わいが増すのも魅力の一つです。

ルメールの服には「静けさの美学」という独自の哲学が息づいています。
派手さや強いロゴに頼らず、自然光のように穏やかに存在する服。これは、ルメールが長年追求してきた「日常の中のエレガンス」の体現であり、世界中で注目される理由でもあります。
着る人の生活に寄り添いながらも、確かな存在感を放つ
それがブランド『ルメール(LEMAIRE)』の真髄なのです。
デザインの特徴|ミニマルかつ機能的な美しさ

『ルメール(LEMAIRE)』の服が持つ最大の魅力は、シンプルでありながら奥行きのあるデザインにあります。
クリストフルメールは、流行や時代性にとらわれず思慮深く計算されたシルエットと上質な素材を組み合わせることで、都会的で洗練されたスタイルを生み出しています。
彼の作品は、フランス的エレガンスと機能美の融合によって構成されています。アジアの伝統的な衣服からも多くの影響を受けており、ゆったりとしたシルエットや深いポケット、動きに合わせて流れるようなラインなど、実用性の中に詩的な美しさも宿しています。
これらの要素が一体となることで、静かでありながらも力強い存在感を放つスタイルが完成するのです。
代表的なアイテム|クロワッサンバッグなど人気商品
ルメール(LEMAIRE)を象徴するアイテムとして、まず挙げられるのが独自のラップ構造を持つアウターと、ブランドのアイコン的存在「クロワッサンバッグ」です。
これらのアイテムには、クリストフルメールが追求する『自由で機能的な美しさ』が凝縮されています。

ルメール ラップコート
ラップ構造のアウターは、前を閉じても開けても、ベルトを結んでも垂らしても
どのようにスタイリングしても着る人の個性を表現してくれる魅力があります。

ルメール クロワッサンバッグ
焼きたてのクロワッサンのような丸みを帯びたフォルムが特徴で、柔らかなレザーを贅沢に使用し、ミニマルながらも存在感のあるデザインに仕上げられています。

ルメール ベルテッド コート
ルメール定番のベルテッドコート。とランチタイプやダッフルタイプなどデザインが様々展開され、クラシカルなシルエットと遊び心も含まれたデザインが人気です。

ルメールのコートは、「服が人を包み、生活と一体化する」ことをデザインの目的としており、この構造的な自由さはまさにその思想を体現したものと言えるでしょう。
また、クロワッサンバッグは単なるファッションアイテムではなく、「LEMAIREらしい生き方」を象徴するプロダクトとしても評価されています。
トレンドに流されず、日常に寄り添う実用的な美しさを持ちながらも、どこか詩的で温かみを感じさせるデザイン。
ユニクロUとクリストフルメール|コラボレーションの歴史と成功
エルメス退任後、クリストフ・ルメールは自身のブランド『ルメール(LEMAIRE)』での活動に専念しながら、世界中の人々に「良質な日常着」を届ける新たな挑戦を始めました。
それが、日本のユニクロとのコラボレーションによる『ユニクロU(UNIQLO U)』プロジェクトです。2016年のスタート以来、パリのデザインチームが手掛けるこのラインは、ルメールの哲学を誰もが手にできる形で体現し、世界的な人気を確立しました。
ルメールがユニクロとタッグを組んだことで、「上質で普遍的なデザインを、誰もが手に取れる価格で」という理念が現実のものとなり、ファッション業界に大きな衝撃を与えました。
今やユニクロUは、単なるコラボレーションの枠を超え、現代の日常着における新しいスタンダードを築いたシリーズとして高く評価されています。
ユニクロUとは|パリ発の新ライン誕生

2016年にスタートした『ユニクロU(UNIQLO U)』は、クリストフルメールがアーティスティックディレクターを務めるパリ発の特別ラインです。本家ユニクロ以上の人気を誇り、ユニクロ本来のDNAを持ちつつ、ベーシックでありながら洗練されたデザインが特徴的で、高品質な素材と緻密なパターン設計により、着心地と美しさを両立しています。
『ユニクロU』の「U」はユニクロの本質を表現されると同時に、「YOU=あなた=着ていただく人」という意味と持ちます。また、「U」には12個使用されており、12時間、12ヶ月、12干支などの私たちの生活にて存在している「12」という数字に込め、ユニクロUも「U have movement」や「U have clothes」など12のコンセプトを持ち日常着にフォーカスし、ルメールが長年培ってきた「実用性と静かな美」の哲学を手の届く価格で実現している点にあります。
ユニクロUのシーズンごとに発表されるコレクションは、性別や年齢を問わず多くのファンを惹きつけ、発売直後に完売するアイテムも珍しくありません。特に、ゆったりとしたシルエットのTシャツやコート、シンプルながら存在感のあるシャツは、ルメールらしい構築的なデザインとして定番化しています。
さらに、ユニクロUは単なる「デザイナーコラボ」に留まらず、パリのアトリエで日々研究・開発される素材や色彩が注目されています。ルメール率いるチームは、糸の太さや織りの密度、染色の風合いに至るまで細部を徹底的に吟味。結果として、シンプルな中にも深みと上品さが宿る服が生み出されています。
2025年最新コレクション|軽やかなレイヤードスタイル

2025年春夏コレクションのテーマは「軽やかなレイヤードスタイル」。
クリストフルメール率いるパリのデザインチームが、季節の移ろいを感じさせる柔らかな色調と動きやすさを重視したコレクションを発表しました。
今回のユニクロUでは、春の日差しを感じさせるパステルカラーを基調に、軽やかなコットンや通気性の良いリネン素材を多用。シャツやブルゾン、カーディガンなどを重ねても軽快に見える絶妙なバランスが特徴です。
ルメールが得意とする「空気をまとうような服づくり」が存分に発揮され、シルエットやレイヤードの妙によって、見る人にも穏やかな印象を与えます。

ユニクロ U フーデッドブルゾン
すっきりとしたシルエットが魅了のブルゾン。無駄を省いたシンプルなデザインとゆったりとした着心地が、クリストフルメールらしいデザインであります。

ユニクロ U
オーバーサイズシャツ
ルメールでも定番となっているユーティリティオーバーサイズシャツ。オーバーなシルエットと上品なバランスが魅力な一着です。

ユニクロ U ワイドパンツ
ルメールらしさが全開となっている綺麗めなワイドパンツ。セットアップでも着用が可能となっており、男女問わずに人気の高いアイテムとなっております。
なぜクリストフルメールがユニクロと?|コラボレーションの背景
エルメスやラコステといった世界的メゾンで名声を築いたクリストフルメールが、ユニクロとのコラボレーションを選んだ背景には、「より多くの人に良質な服を届けたい」という明確な理由がありました。
彼は高級ブランドで培った素材選びの審美眼やパターン技術を、日常に寄り添うリアルクローズへと転化することに挑戦したのです。ユニクロというグローバルブランドの生産力とルメールのデザイン哲学が結びついたことで、「シンプルで上質」「誰にでも似合う」「長く着られる」という新しい日常服の価値観が誕生しました。
クリストフルメールがユニクロとの協働を通して重視したのは、「実用性」と「普遍性」の共存です。流行に左右されないシルエットや素材選び、そして誰が着ても自然体で美しく見えるバランスはが組み合わさることで、ユニクロUのアイテムは「日常にアートを添える服」として評価されるようになりました。

クリストフルメールがユニクロを選んだのは、単なるビジネス的提携ではなく、「理想の服づくり」をより多くの人に広めるための自然な流れだったといえます。
彼のデザインは決して派手ではありませんが、袖を通したときに感じる「完成度の高さ」が他とは一線を画します。
ユニクロが持つダサいと言ったマイナスなイメージがユニクロUの成功によって、世界中の人々のライフスタイルに共鳴した結果だと言えるでしょう。
クリストフルメールコーディネート紹介

ルメール パフブルゾン×スカート×クロワッサンバッグ
ルメールのレディースアイテムの中でもトープ トロンプ L’oeilスカートは定番中の定番です。ショートジャケットと合わせると、すっきりしたシルエットとなります。

ルメール オーバーサイズシャツ
ユニクロUでも人気の高いオーバーサイズシャツ。オーバーシルエットのパンツでもスキニータイプの細身のパンツにも愛称が良いデザインが魅力となっております。

ルメール ラップコート
ルメールの大定番となっているラップコート。毎シーズン注目されており、メンズ・レディースともに評判が高いです・ワイドパンツスタイルでも都会的な印象を与えます。
ブランド創業時ルメールはレディースブランドとして発足しました。エルメスのレディースラインも手がけたということで、レディースラインの評価も高くなっております。ワイドやオーバーサイズでもコーディネートしやすいシルエットが「これぞルメールのデザイン」と体現できます。
また、ルメールらしいコーディネートのポイントは「トーン・オン・トーン(同系色の重ね)」と「素材の質感の対比」です。淡いベージュにグレージュを重ねるような柔らかな配色は、誰でも取り入れやすく洗練された印象を演出します。
さらに、リネンやコットンなどナチュラルな素材を組み合わせることで、動きの中に生地の表情が生まれるのも特徴です。

クリストフルメールのコーディネートは、一見シンプルでありながら、緻密に計算された「静かな完成度」が魅力です。
彼の服は、主張しすぎず、それでいて確かな存在感を放つバランス感覚に優れています。
たとえば、オーバーサイズのシャツやワイドパンツなど、リラックスしたシルエットをベースに、上質な素材と繊細なカラーリングで構築されているため、着る人の個性や佇まいを自然に引き立ててくれます。
クリストフルメール(Uniqlo U)の購入方法
クリストフルメールが手がけるアイテムは、「ルメール(LEMAIRE)」と「ユニクロU(Uniqlo U)」の2つのラインで展開されています。
いずれも彼のデザイン哲学である日常に寄り添う機能美を提供していますが、入手方法や価格帯に大きな違いがあります。
続いては、それぞれの購入方法について詳しくご紹介します。
クリストフルメールの購入方法

LEMAIREのアイテムは、主に公式オンラインストアおよび日本国内の直営店で購入可能です。
国内直営店は以下の通りになります。
| 店舗名 | 住所 | 営業時間 |
|---|---|---|
| ルメール 恵比寿店 | 東京都渋谷区恵比寿3-21-1 | 午前11時~午後7時 |
| ルメール 伊勢丹新宿メンズ館 | 東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿メンズ館 6F | 午前10時~午後8時 |
| ルメール 名古屋松坂屋 | 愛知県名古屋市中区栄3-16-1 名古屋松坂屋 本館3F | 午前10時~午後8時 (名古屋松坂屋はフロアによって営業時間が異なります) |
| ルメール 阪急うめだ本店 | 大阪府大阪市北区角田町8-7 阪急うめだ本店 3F | 午前10時~午後8時 |
ルメール恵比寿店は世界で3店舗目となる旗艦店となります。2024年11月にオープンし、1960年に建設された個人宅邸を改装し、日本家屋と庭園を生かした和の装いが魅力の店舗です。
そのほか百貨店以外にもドーバー ストリート マーケット ギンザやパリゴ ギンザシックス、アバハウスなどのセレクトショップでの取り扱いも行なっております。不定期にてポップアップストアも行っております。
Uniqlo Uの購入方法

Uniqlo U(ユニクロU)は、全国のユニクロ店舗および公式オンラインストアで購入可能です。コレクションは毎シーズン発売され、春夏と秋冬の年2回展開。人気アイテムは発売初日に完売することも多いので、事前の情報チェックしていただいた方が良いでしょう。
公式オンラインストアでは各店舗の在庫状況も確認できますので、是非チェックしてみてくださいね。
クリストフルメールについてよくある質問(FAQ)
Qクリストフルメールとは何者ですか?
クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)は、1965年生まれのフランス人ファッションデザイナーです。エルメス、ラコステなど名門ブランドのアーティスティックディレクターを歴任後、現在は自身のブランド「LEMAIRE」とユニクロUを手掛けています。「日常のための服をデザインする」という哲学で、ミニマルで洗練された服作りを追求する世界的デザイナーです。
QLEMAIREブランドの特徴は何ですか?
LEMAIREの特徴は、「一生永く着られる服」をコンセプトとした、ミニマルで洗練されたデザインです。過剰な装飾を避けた「静けさの美学」を追求し、美しいシルエットと最高級の素材を組み合わせています。アジアの伝統的な衣服からも影響を受けており、機能性と美しさを両立した日常着として愛されています。
Qエルメス時代のクリストフルメールの功績は?
エルメス時代(2010-2015)のクリストフルメールは、マルジェラ、ゴルチエの後任という重責を見事に果たしました。ブランドの伝統を尊重しながら現代的な感性を注入し、クラフツマンシップと現代性を融合させた優れたレディースコレクションを発表。エルメスの新たな可能性を開拓し、ブランドの価値向上に大きく貢献しました。
Qクリストフルメールがユニクロとコラボする理由は?
高級ブランド出身者がユニクロと組む理由への疑問 回答: クリストフルメールがユニクロと提携する理由は、「より多くの人に良質な服を届けたい」という彼の信念にあります。エルメスやラコステで培った高度な技術と美意識を、手頃な価格で提供することでファッションの民主化を実現。2016年から続くユニクロUは、本家ユニクロ以上の人気を博し、世界中で支持されています。
Qクリストフルメールの経歴を教えてください
クリストフルメールは文学専攻から美術に転向し、アトリエ・セーブルを卒業後、1990年に自身のブランドを設立。2002年からラコステのアーティスティックディレクター、2010年からエルメスのウィメンズプレタポルテ担当を歴任しました。2015年にエルメスを退任後、自身のブランドに専念する一方、2016年からユニクロUも手掛けています。
Qサラ=リン・トランとの関係は?
サラ=リン・トラン(Sarah-Linh Tran)は、2011年からクリストフルメールと共にLEMAIREブランドを運営するクリエイティブパートナーです。彼女との協働により、男女問わず愛される普遍的な美しさを持つ服作りを実現。「日常のために服をデザインする」という共通の哲学のもと、現代的で洗練されたコレクションを生み出し続けています。
まとめ
今回は多彩な才能を持つクリストフルメールの功績や歴史、自身のブランドをご紹介いたしました。
クリストフルメールが日本のファストファッションブランド・ユニクロをタッグを組んでいることは、光栄なことですよね。ルメールの作品がお手頃に購入できるのも魅力的です。
最後に、当店ブランド古着買取LIFEではルメールのアイテムを高価買取中です。
(※ユニクロUの買取は申し訳ございませんが、対象外となっております。)
一点からでもご依頼は大歓迎です。LIFE仙台中倉店とLIFE仙台六丁の目店では店頭買取も行っており、店頭へお越しいただくことが難しいお客様には宅配買取サービスもご用意いたしております。
クロワッサンバッグやラップコートなどの大きなものや、チャイニーズスリッパなどがさばるお品物は是非当店の宅配買取をご利用くださいませ。査定料や送料など全て無料にてご利用いただけます。
また、クリストフルメール時代のエルメスのお品物も大歓迎です。現在エルメスのヴィンテージアイテムが評価されていることもありますので、売却を検討されておりましたら是非当店へご依頼くださいませ。
LIFE実店舗紹介
-
- LIFE中倉店
- 〒984-0821 宮城県仙台市若林区中倉3丁目17-57
- 営業時間 11:00〜19:00
-
- LIFE六丁の目店
- 〒984-0004 宮城県仙台市若林区六丁の目東町6-25
- 営業時間 11:00〜19:00
-
- LIFE宅配買取センター
- 〒984-0821 宮城県仙台市若林区中倉3丁目17-57
- 受付時間 11:00〜19:00

